今年は雪が少なくて、八ヶ岳も例年になく岩肌が見えているなあ、と思っていたら、このところの寒波などでしっかり雪景色となった。気温もぐっと下がり、零下7℃くらいには冷え込んだ。もっと標高の高い地域などでは零下10℃以下にもなったことだろう。
寒いのはしんどいが、それでも凛とした美しさはこの季節にしか味わえない。
僕はこれまでずっと冬が苦手で、いつも逃げ出したいような気分になってばかりだったが、このところ、好きな季節になってきた。
雪の道を犬たちと歩いていると、鹿の群れが木立ちの中を駆けてゆくことがある。うちの犬が、その鹿たちを追いかけてゆく。一面の雪景色の中で、鹿たちも、犬も、白日夢めいた幻のように見える瞬間がある。雪が、生命の気配の確かさを圧倒し、ねじ伏せ、いのちなき静寂の世界へ塗りつぶしてしまうかのように。
しかしそれが、冬の美しさである。
冬の美しさの源は、容赦なき静寂にある。透明な倫理。凍りつく美。
2010年最初のライブ&ワークショップのスケジュールです。詳細の決まっていないものもありますが、もしよろしかったら、どうぞご覧ください。以下からリンクしています。
http://www.ame-ambient.com/live.html