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さて、石原吉郎の詩をひとつ、ここに書き記しておこう。
詩とはなぜかくも美しく、確かな手応えと、それに相反するはかなさとを兼ね備えることができるのだろう。詩とは、愛情深いひとつの謎である。
きみは花のような霧が
容赦なくかさなりおちて
ついに一枚の重量となるところから
あるき出すことができる
きみは数しれぬ麦が
いっせいにしごかれて
やがてひとすじの声となるところから
あるき出すことができる
きみの右側を出て
ひだりへ移るしずかな影よ
生き死にに似た食卓をまえに
日をめぐり
愛称をつたえ
すこやかな諧謔を
銀のようにうちならすとき
あるきつつとおく
きみは伝説である