人気ブログランキング | 話題のタグを見る
Top

最新のトラックバック
以前の記事
2018年 05月
2018年 04月
2016年 12月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 05月
2015年 02月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 08月
2014年 06月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
2005年 02月
2005年 01月
2004年 11月
2004年 10月
2004年 09月
2004年 08月
2004年 07月
2004年 06月
2004年 05月
2004年 04月
カテゴリ
HP Link
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
Rice Harvesting 〜 収穫
数日前、稲刈りを行なった。
素敵な秋晴れの八ケ岳。
少し風は冷たく、だが陽射しはまだ夏の名残をはらみ、風景を際立たせている。そして、秋の匂い。風が吹くと、稲たちがざわざわと音を立てる。
瑞々しい5月から、やがて夏を経て初秋まで、この大地はすべて水に満ちていたのだ。
しかし今、その水たちはすべて姿を消し、そこにはしめやかに乾燥した大地と、わずかな風にもざわざわとざわめく黄金色の稲穂たちがあるばかりだ。そして、僕たちはそれを刈り取り、こぼれんばかりにあふれる恵みをいただく。僕たちのその営みは、どれほど長い年月を経てきたものか。大地を起こし、水をたたえ、苗を植える。季節はうつろい、やがて実をたわわにはらんだ稲を刈る。その営みの繰り返しは、果たして何千年のものなのか。
あの目眩がするようなニーチェの「永劫回帰」をふと考える。
しかし「永劫回帰」はともあれ、人の営みの不変はおそらくとてつもなく長く続いているものに違いない。人は、大地に寄り添って生きてきたし、海にくぐって生きてきたのだ。
Rice Harvesting 〜 収穫_a0006822_22275815.jpg

田植えの頃、大地の豊穣をめぐる神話について、少しだけブログで書いたことがある。
http://rhyme.exblog.jp/15500847/

大地から僕たちへ、無条件に与えられるこの豊穣の源泉は、一体どこから来るのか。それについて、太古の人たちは神話的思考を駆使して考え続けてきた。
そして、それらの神話たちは、ある種のタイプを持ち、世界各地で同じようなものとして存在している。だが、なぜそれらの神話たちは、距離の隔たりに関係なく、かくもお互いに似ているのだろうか。
「神話とは、大脳のエネルギーパターンである」
言葉の細かいニュアンスは忘れてしまったが、アメリカの神話学者ジョゼフ・キャンベルは確かそんなことを書いていた。
また、心理学者のユングは神話的要素(アーキタイプのいくつか)が集合無意識に存在していることを書いている。

いっぽうで、ヒトゲノム・遺伝子解析のここ十数年の目覚ましい成果は、もしかしたら僕たちの神話への理解を変えてしまうほどの強度を持っているかも知れない。
『5万年前』(ニコラス・ウェイド著)によれば、現在生きている僕たち人類のすべての祖先は、およそ5万年前にアフリカを旅立ったのだという。そして、その人数はおよそ150人。たった150人である。その150人がアフリカから世界に散らばり、そして僕たちを作った。
アフリカを旅立った時、彼らはすでに言葉を持っていて、それが世界のあらゆる言葉の母語となった。
そして、ここからは僕の想像に過ぎないが、この時、この5万年前の頃、彼らはすでに神話のようなものを持っていたのではなかっただろうか。僕たちすべての母語で語られる神話。そして、彼ら150人が世界へ散らばっていった時、その神話も同じように世界へ散らばっていった。だからこそ、世界じゅうで語られる神話はかくも似ているのではないだろうか。
5万年前にはまだ農耕こそ始まっていなかったが、大地は、やはり彼らの足元にあった。その大地と関わりあう時、彼らはそこに神話を見て、神々と精霊の物語を語ったのではないだろうか。

秋はまたたく間に過ぎてゆく。
来週は、刈った稲の脱穀。
夏の陽射しの名残は、まるで水に溶けたインクのように跡形もなく消えてゆく。風がわたり、空気は凛々と冴えゆく。
八ケ岳は、これからさらに美しい季節となる。
Rice Harvesting 〜 収穫_a0006822_2228965.jpg

by rhyme_naaga | 2012-10-13 22:28 | Naaga`s Voice
<< 11月のライブスケジュール 響きあう神話たち〜縄文時代の神... >>