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バリ島のこと
しばらくバリ島に出かけていた。
バリ島は雨期だったが、滞在していた期間はほとんど雨も降らず、よく晴れた日が続いていた。冬の八ヶ岳から熱帯のそこへ身を移すと、あらゆるものが色彩を帯びて美しく、艶かしく、生気に漲って見える。熱帯は美しい。
バリ島へ来たのは10ヶ月ぶりだった。前回来たのは4月だったから、時期もほとんど同じ。海に近い街サヌールは、やはり蒸し暑かった。熱帯のそこでの暮らしは1年では何も変わっていないように見える。だが、じつは大きく変わった。
自爆攻撃が起こったのは、昨年10月のこと。観光客で賑わう繁華街でのことだった。それ以来、観光客は激減したのだという。僕が出かけたウブッでもサヌールでも、観光客の姿は本当に疎らだった。通りは閑散として、誰も歩いていない。眩い陽光の下、誰もいないアスファルトに、痩せた犬たちが寝そべっている。お土産屋の売り子たちは、店内の冷たい床に身を横たえている。
「Business is so slow」僕が言葉を交わした人たち誰もがそう言った。
2002年の爆弾攻撃の時も観光客は激減したが、ようやく最近になって持ち直したところだったのだという。そして今回は、あの時以上に観光客が減ってしまった。僕が言葉を交わした人たち、アンティークショップのおじさん、楽器屋を営む青年、仏画ショップのアメリカ人、ドライバーたち、カフェの店主、誰もが将来に不安を抱き、怯えていた。
ガソリン代も以前のほぼ倍額に急騰した。電気代もいつ急騰してもおかしくない。明るい熱帯の街に、暗い影が落ちている。貧困から立ち上がれそうになるたびに、再び突き落とされる。貧困な<南>は貧困なままに、裕福な<北>は裕福なままに、それが現在のグローバリゼーションの姿である。
だが、それにしても、バリに暮らす人々の見せる表情のなんと美しいことか。
サヌールで、僕は一人のドライバーに出会った。彼は僕にいろんな話をしてくれた。
彼は5年前、オートバイの事故で妻と母を同時に失ってしまったのだそうだ。その失意の深さは、あまりにも深すぎて推し量ることすら僕にはできない。ただ、彼には一人の娘が残された。いまは、その娘と二人暮らしである。
「She is just everything」と彼は笑顔で言うのだ。
娘は彼の恋人であり、母親であり、奥さんであり、女神である。娘がいる限り、僕は大丈夫なのだ、と言う。
その娘さんは、いま7歳である。とても、とても聡明な子で、算数の大会ではバリ島で一番を取ったそうだ。
「僕は妻と母を失ったけど」彼は言った。「僕には娘がいます。そして、娘は天賦の才能に恵まれました。これは素晴らしいことではないですか? 僕は心から娘を愛しているんですよ」
彼は車のルームミラー越しに、再び笑いかけた。
そう、僕は言う、それはとても素敵なことだね。そして、笑う。
彼と彼の娘に、大きな幸福が訪れますように。生活が少しでも豊かになりますように。僕はそう思う。
バリ島のいちばん素敵なところは、彼のような人が笑顔で生きていることである。ガムランも、もちろん素晴らしいし、寺院も美しい。ビーチも素晴らしいし、田園風景も美しい。でも、いちばん素敵なのは、君のような人なんだよ。
また会おうね。
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by rhyme_naaga | 2006-02-21 01:25
NewCD『イリュミナシオン/冥王星』リリースに、想う vol.5
『新しいスピリチュアリズムの夜明け』と題したライナーノーツからの抜粋。

「生命は、平原にばらまかれた野性の群れだ。灼熱の砂漠のライオン、ユーラシアの青き狼、そして闇のなかを疾走する鹿の群れ。アジアの高原を駆け抜ける黒い馬、白い馬、黒い馬。山脈をなぞるバイソン。砂塵を舞い上げる恐るべきバッファロー。気狂いバッファロー。夜をめぐる姿なきコヨーテの群れ。盗賊の犬たち。イーグルの急降下。そしてふたたび野性の馬たち。駆けてゆく一群。
 見よ、彼らの野性を。・・・(中略)・・・野性の霊感とは、つまりその速度のことだ。速度が遅ければ、からめとられてしまう。狩猟者の銃、カウボウイの縄、調査官の檻。そこでわれわれ野性の者たちは調査され、腑分けされ、区分される。分類され、組織され、命名される。あらゆる未曾有のもの、あらゆる命名しがたいもの、とらえられない微細な躍動、美しいニュアンス、異邦者の危険な微笑、闇に瞬く燐光の数々、名の知れぬ精霊たち、亡霊たち、海に棲み、敵対者に悠然と姿を現す白鯨、あらゆる響き、すべての響き、底知れぬ神秘、宇宙の一撃、そして、冥王星。それらすべてが表記され、登録され、納税される」


そう、僕は「群れ」について書いた。
野性の群れ。
そして、野性の群れを捕らえようとする管理者あるいは権力者の触手について書いた。この「群れ」という概念の多くは、フランスの哲学者であるG・ドゥルーズから学んだものだ。生命の哲学者。その絶対的な肯定。ニーチェのように。
あらゆる生命は、絶対的に肯定されなければならない。そして、生命は、霊性=スピリチュアリティを自身に内蔵しており、ある意志に貫かれている時、そのスピリチュアリティはあらゆるベクトルへと放たれる。霊性は、誰から与えられたものでもない。天上でもなければ、神でもない。それは、自身の生命によって、自身に与えられた力である。

ところで、僕らが生きている時代は、恒常的な戦争の時代である。世界的な戦争状態は前世紀から開始され、冷戦終了後は戦争の意味合いをシフトさせながら、現在に至っている。
「21世紀の初めには、地球上で2,000近くの継続的な武力紛争が行なわれていた」
とは、『帝国』という本の著者であるA・ネグリとM・ハートの言葉である。
それが僕らの時代だ。新たな殺戮と権力の時代である。
ヘミングウェイは『われらの時代に』という短編集で、戦争のことを書いた。僕らの『われらの時代に』には、一体何が書かれるだろう。このかつてないほど困難な時代に。

生命の擁護者であること。
あらゆる生命が、生きてゆくこと。生きのびること。野性の馬の群れのように。平原を駆け抜けて。
音楽のように。
そう、音楽はまるで生命のようだと思う。いまだかつて、音楽を独占できた権力者なんて存在したためしがないのだ。あらゆる音楽はすべての人に注がれ、ひらかれてゆくのである。音楽は生命の原理に根ざし、歓喜を呼び覚ます。「あらゆる生命」に、根ざしているのだ。

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写真は、2001年夏リリースのサードアルバム『魂は空に 魄は地に』。
今は絶版になっているが、今年中に再版を予定をしている。シンギングボウルをふんだんに使ったアルバムである。
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by rhyme_naaga | 2006-02-03 21:34 | etc