夏に新しい家に引越してから、この近所にいい犬の散歩道はないものかと探していたのだが、数日前にようやく見つけた。小高い丘のような里山のなかに、いくつもの未舗装の道が交錯しており、車はおろか人さえほとんど見かけない。
犬たちを車から降ろすと、いちばん年下の犬が一気に駆けてゆく。倒木をジャンプして越えてゆく。美しい姿。犬に限ることではないが、身体とは跳躍し、駆け抜けるためにあるのではないかとすら思える。
ただ、あとで友人に聞いた話だと、その里山あたりでは鹿狩りのハンターたち(猟友会)がうろうろして、猟銃を撃っているらしい。
鹿の異常繁殖で、被害が出ているため、猟友会がそれを害獣駆除と称して、殺しているわけだ。別に、殺すな、とは言わない。だが、害獣とは、聞き捨てならない。鹿は、ただ自らの生命をまっとうしようとしているだけだ。駆除とは、一体どういう意味だ。駆除という免状をお上からありがたくいただいて、ハンティングのエクスタシーを駆除という言葉の背後に隠しているのである。
ともあれ、晩秋。
紅葉も終わり、あとは落葉を待つばかり。
こちらのアルバムのご案内も、どうぞご覧ください。
タイトルは、『光の響き』。
http://www.ame-ambient.com/harmonic.html
その美しい響きを、どうかお聴きください。