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八ヶ岳の10年
昨夜のこと、僕のサードアルバム『魂は空に 魄は地に』を先行予約してくださった方々へのメッセージを書いていて、ふと、この2月で八ヶ岳に引越してきてちょうど10年が経ったことに気がついた。
10年前の2月は大雪だった。僕はその大雪の中、引越をしてきた。
その時、僕はまだ30代だった。
時間はあっという間に過ぎてゆく。あらゆる物事は移ろい、何ひとつ留まるものはない。10年前には想像すらできなかったようなことが、僕の現在の生活を包んでいる。もし仮に、10年前にある予言者が僕の目の前に来て、「あなたは10年後に、こういう生活を営んでいる」と予言したとしても、僕はそれを信じなかっただろう。それでは20年前に予言されていたとしたら? 僕は悪い冗談だと一笑に付しただろう。20年前の僕は東京近郊にいて、心身の齟齬を抱えて暮らしていた。今思えば、あの頃僕は文字通りの意味で、生命の危機を迎えていた。少し間違えていたら、僕はもうこの世にはいなかったはずである。
まあ、それはともかくとして、こうして10年が過ぎたのだ。これからの10年は一体どうなるのだろう。そして、僕はどこにいるのだろう?

話はまったく変わるが、ここ最近読んだ本の中から、少しだけ引用する。
本のタイトルは、『生命と現実 木村敏との対話』(木村敏、檜垣立哉共著)。木村敏氏は臨床の精神科医であり、その臨床の現場から思索された深い洞察によって、素晴らしい哲学の著作を上梓し続けている。木村敏氏は同時に演奏家でもあり、以下の引用は、演奏家でもあり精神科医でもある彼らしい文章である。
僕はこれを読んでまさに、はたと膝を打った。

音楽というのはこれまで鳴ってきた音を積分しながら次の音を方向づけてゆくわけですね。これは自分が演奏する場合でも、聴いているだけの場合でも同じことなんです。自分の演奏している音楽を聴いていなければ、演奏はできませんから。合奏の場合、何を積分するかというと、自分の弾いた音だけじゃないんですね。いっしょに弾いているヴァイオリンの音やチェロの音も聞こえていますから、合奏全体のたくさんの音の一種のインテグレーションのようなものを体験していて、それが自分の次の行動、自分が次の音をこういうふうに弾くという方向性を準備するわけです。そこで非常に奇妙なことが起こるわけです。これはもちろんひとつの錯覚なんだけど、私はピアノしか弾いていないのに、ヴァイオリンもチェロも自分が弾いているんじゃないかという錯覚が起こるんです。そうじゃないと次の音が出せない。次の音へと向けた私の行動の方向は、合奏全体のそれまでの流れによって決まってくるわけだから。だから、もちろん私は自分の指を動かして弾いているんだけども、指を動かしている主体というか行為者というのか、いったい実際に音を出しているのは誰なのか、それが不明確になる。どういうことかというと、ひとつのアンサンブルの音の流れが私の指をいわば動かして次の音を弾かせるわけでしょ。これは分裂病の作為体験に非常に近いわけです。自分の行動のいちいちが他人によって操られているんだという・・・。
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2月10日に、サードアルバム『魂は空に 魄は地に』が再販されます。
リリース日に向けて、ame-ambientでは先行予約を受けつけていますので、皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。
『魂は空に 魄は地に』のお知らせは、こちらをご覧ください。
http://www.ame-ambient.com/news/soul.html

それから、5月の焚き火ライブのご案内は、こちらをご覧ください。
http://www.ame-ambient.com/news/takibi.html
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by rhyme_naaga | 2011-02-04 00:31 | etc
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